天嶽寺・後編(越谷市)/越谷吾山の墓と向拝の象鼻

埼玉県の寺
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至登山遍照院 天嶽寺(てんがくじ)【後編】:越谷市

本堂内部に安置されている「木造釈迦如来涅槃像」は越谷市指定有形文化財指定。江戸時代の作

涅槃(ねはん):釈迦が入滅(宗教的開放、煩悩が消えた状態)する様子をあらわしたもの。ほとんどは右手を枕とし、頭は北向きで顔は西を向いている。これが一般の人が亡くなった際に「北枕」とされる由縁ともいわれる

本堂:2000年新築

大きな木製建具の立派な本堂

向拝まわり。獅子と象ですが、普段見る象とは違いますね

鼻、耳もリアルな印象。とても穏やかな表情をしています。向拝の木鼻彫刻は獅子鼻や獏鼻が多いですが社寺建築的には厳格な決まりは有りません

木鼻彫刻獅子:エジプトでは王を護るライオンに象徴され、インドでも王や仏の守護神とされる。:中国の想像上動物。金属を食べる動物であり刀や武器を食べる平和の象徴

墓地には「越谷吾山(こしがやござん)の供養墓石」があります。元々は東京都中央区新川の霊厳寺にあったと伝わりますが、江戸の町の大半を焼き尽くした明暦の大火(明暦3年:1624年)で寺は焼失し、現在霊厳寺は江東区白川に移転。※霊厳寺は霊厳上人が江戸初期に建立、その場所は霊厳上人に因み「霊厳島(れいがんじま)」と呼ばれ現在も霊厳島交差点として名前が残っています。

霊厳寺:かつてこの地域は「日本橋川」「亀島川」「隅田川」に囲まれた島。海水が入り込み葦の生い茂る「別名:こんにゃく島」江戸初期に隅田川河口の砂州を造成され造られた

越谷吾山(1717~1788、享年71歳):越谷宿新明町の名主会田家の生まれ。江戸時代の俳人であり、諸国の方言を分類解説した「物類称呼」の著者。地方方言学の始祖と称されます。

入口には猿田彦大神、庚申塔などが並びます。

【天嶽寺:前遍】も是非ご覧ください

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【アクセス】

住所:埼玉県越谷市越ケ谷2549

最寄り駅:東武伊勢崎線、北越谷駅より徒歩約15分。越谷駅より徒歩約20分

バス:越谷駅東口から朝日バス「花田循環市立病院行」久伊豆神社前下車、徒歩2分

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