社寺に見られる吉祥文様/向拝柱、妻壁

社寺建築
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本堂の向拝柱や建物の一部に、様々な文様が彫られている事があります

紗綾形:さやがた

卍崩しとも呼ばれ不断長久を意味する:「紗綾」という絹織物にこの模様が多く用いられていたことから名付けられる吉祥文様の一つ。家の繁栄や長寿が長く続くことを願う

神社の向拝柱にも紗綾形の彫刻がありました

日本テレビの「笑点」の襖の柄も紗綾形です。※日テレの番組サイトから画像を拝借しました

毘沙門亀甲:びしゃもんきっこう

亀の甲羅を模しています。亀の甲羅は固くその身を守ることから、長寿・健康・魔除けの意味を持つ。 さらに毘沙門亀甲は財宝や福徳をもたらしてくれる七福神の一神である毘沙門天の甲冑にこの文様が使われ、特に縁起良い吉祥文様

違う面に、毘沙門亀甲(右)と紗綾形(左)が彫られています

亀甲紋:きっこうもん (右側)

亀の甲羅を模したデザインで縁起の良い文様として長年継承されてきた吉祥文様の一つ。「鶴は千年、亀は万年」で知られる通り亀は長寿吉兆の象徴。亀甲文様もおめでたい席で幾度となく使われ、着物の柄としても使われます。

(右側):正六角形が複数重なっているものは「子持ち亀甲」と呼ばれます。

こちらは富山県南砺市:瑞泉寺。吉祥紋とは違いますがここまでくると芸術です

山門の入口の彫刻です。左右、上下どこを見ても素晴らしい

青海波(せいがいは)

扇型の波がどこまでも続く柄。扇状の形から「末広がりの幸運」「未来永劫穏やかに暮らしていけるように」という願いが込められています。古代ペルシアに起源を持ち、シルクロードから日本に伝わったとされています

皇居大手門:銅板の妻壁いっぱいに無数の青海波文様

何気なく通り過ぎているお寺の柱にも吉祥紋の彫刻があるかも知れませんね。将来が良くなるよう願いを込めた当時の思いが感じられますよ

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