淵江山吉祥院星谷寺(フチエサン キチジョウイン セイコクジ)
宗派 真言宗豊山派
本尊 大日如来(金剛界)
開創 室町時代(1264年説、1305年開創、諸説伝わる)
山門:平成16年(2004)築。8尺ある迫力の仁王像
軒裏の組物は三手先、垂木は二軒の繁垂木、尾垂木と豪華な造り
寺院縁起
吉祥院(きちじょういん)当寺は真言宗豊山派に属し、渕江山吉祥院星谷寺と称する。本尊は大日如来(金剛界)である。開山の時期には諸説あるが、室町時代と推定されている。
『新編武蔵風土寄稿』には、徳川家康から五石の朱印地を授与されたと見え、以降、将軍の代替わりごとに寺領が安堵された。江戸時代は京都・仁和寺を本寺とし、三十三ヶ寺もの末寺を持つ中本寺であった。その格式により、正月四日に江戸城に年賀のため登城する際、住職が用いた葵紋を付けた駕籠も現存している。
当寺は足立区登録有形文化財(建造物)吉祥院旧山門、吉祥院宝筐印塔(寛永五年在銘)、区登録有形文化財(書籍)扁額「淵江山」宝鏡院宮筆、区登録有形文化財(書籍)大般若経(付・廻村什具)、区登録有形文化財(歴史資料)、応永年間(1394~1428)銘他の板碑、区登録有形民俗文化財寛永五年(1665)銘他の庚申塔、多くの文化財を有している
平成24年3月 東京都足立区教育委員会
山門脇の松が映えます
左:弘法大師道道標、中央:庚申塔、右:地蔵菩薩
境内の様子。庭も綺麗に整えられています
境内右手に檀信徒会館
客殿:銅板葺き、大玄関は唐破風付き
本堂:昭和57年(1982)。入母屋屋根、銅板本葺き
間口は8間と大きく向拝柱は4本。高床の立派な建物です。
鐘楼:天明三年(1783)建立、昭和35年に修築されています
梵鐘は天明3年に鋳造され、徳川家康公が鷹狩りの折に吉祥院を御膳所とし、御朱印値を寄進した旨の由来が記されていました。しかし戦争の為に昭和十八年(1943年)八月、国へ供出されました
1941年から太平洋戦争が始まり、1943年8月は日本政府の支援でビルマがイギリスからの独立を宣言。同時に日本と同盟を結び、イギリス、アメリカに宣戦布告。多くの寺院で梵鐘が武器に変わってしまいました
鐘楼前の地蔵群
山門を裏側から見たところ。左に普賢菩薩(ふげんぼさつ)、右に文殊菩薩(もんじゅぼさつ)
「普賢菩薩」は白い象に乗り、六波羅蜜(菩薩の修すべき六種の行)のうち心の安定を修する行、すなわち「禅定」をつかさどる仏であるとされ、十二支の辰年・巳年の守護仏
「文殊菩薩」は獅子に乗り、三人寄れば文殊の知恵といわれるように、「智慧」を象徴し、十二支卯年の守護仏
井戸がありました。墓参りに利用できます。
軒下に可愛い四天王がありました。見つけたときは嬉しくなります
4月に訪問した時は芝桜がとても綺麗でした